2005/10/20

My mother's 1 yen coin.

街で母が一円玉を落として、
私がそれを拾いました。


「これ、おとしたよ」


拾い上げて、渡そうと思ったら、
私の目の前に見知らぬサラリーマンが。


『え』


と(お互い)思いながらも、なんとなく流れで、
私はそのサラリーマンに一円玉を渡し、
そのサラリーマンも一円玉を受け取りました。


そして街の流れに乗ってサラリーマンが歩いていきました。


「あれ、お母さんの一円だったんだけど」


「うん、わかってたけど、あの人が目の前にいたから」


「でもお母さんの一円だよ」


「ね、持って行っちゃったね」